【保存版】相続に必要な戸籍の集め方|出生から死亡までの取り方・種類・注意点

相続手続きを始めると、多くの方が最初につまずくのが「戸籍集め」です。
「なぜ亡くなった人の昔の戸籍まで必要なの?」
「何通集めれば終わるの?」
「除籍謄本や改製原戸籍って何?」
このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
相続の戸籍集めで大切なのは、集めた戸籍の通数ではありません。
亡くなった方の出生から死亡までの戸籍が、途中で途切れることなくつながっているかが重要です。
この記事では、相続の戸籍集めについて、必要な範囲、取得方法、戸籍の種類、つまずきやすいポイントを、戸籍シリーズ①〜⑩に沿って整理します。
結論:相続では「出生から死亡まで」の戸籍をつなげます
相続手続きでは、一般的に次の戸籍が必要になります。
- 亡くなった方の出生から死亡までの連続した戸籍・除籍・改製原戸籍
- 相続人となる方の現在の戸籍
- 代襲相続などがある場合は、本来相続人になるはずだった方の戸籍
亡くなった時点の戸籍を1通取得しただけでは、その方の過去の婚姻、離婚、養子縁組、認知などをすべて確認できるとは限りません。そのため、現在の戸籍から一つ前の戸籍、さらにその前の戸籍へとさかのぼり、出生時までの記録をつなげて確認します。
法務局も、法定相続情報一覧図を作成する際には、被相続人の出生から死亡までの連続した戸除籍謄本を用意するよう案内しています。
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| 戸籍謄本と戸籍抄本の違いを知りたい | ⑤ 戸籍謄本と戸籍抄本の違いは? ➡ |
| 除籍謄本という書類が出てきた | ⑥ 除籍謄本って何ですか? ➡ |
| 古くて読みにくい戸籍が出てきた | ⑦ 改製原戸籍って何ですか? ➡ |
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| 戸籍から相続人を確認できるか不安 | ⑨ 戸籍だけで相続人は分かるの? ➡ |
| 自分で戸籍を集め続けるのが難しい | ⑩ 戸籍集めが大変なときはどうする? ➡ |
相続の戸籍を集める基本的な流れ

戸籍は、次のような流れで集めていきます。
- 亡くなった方の死亡の記載がある戸籍を取得する
- その戸籍から、一つ前の戸籍を確認する
- 一つ前の戸籍を取得する
- 同じ作業を繰り返し、出生時の戸籍までさかのぼる
- 戸籍のつながりに抜けがないか確認する
- 相続人となる方の現在の戸籍などを取得する
戸籍が改製されていたり、本籍地を変更していたりすると、戸籍は複数に分かれます。
そのため、1通ずつ前の戸籍を確認しながら、出生時までさかのぼる必要があります。
まず押さえたい戸籍集めの基本
① なぜ出生から死亡まで集めるの?
亡くなった時点の戸籍だけでは、その方の過去の身分関係をすべて確認できない場合があります。
たとえば、過去に認知した子どもや、以前の結婚で生まれた子どもがいる可能性もあります。
そのため、相続人を漏れなく確認するには、出生から死亡までの戸籍をつなげて確認する必要があります。
② 戸籍はどこで取るの?
戸籍は、原則として本籍地の市区町村で管理されています。
本籍地が分からない場合は、本籍を記載した住民票を取得することで確認できます。
また、2024年3月から始まった広域交付制度により、本籍地以外の市区町村窓口でも、戸籍謄本などを取得できる場合があります。
ただし、広域交付には次のような条件があります。
- 請求できる人が限られている
- 市区町村の窓口へ行く必要がある
- 郵送請求や代理人請求には利用できない
- 一部、広域交付の対象にならない戸籍がある
広域交付を利用できない場合は、本籍地の市区町村へ郵送で請求する方法もあります。
③ 戸籍は何通くらい必要なの?
相続に必要な戸籍の通数は、人によって異なります。
婚姻、離婚、養子縁組、転籍、戸籍の改製などが多い方は、必要になる戸籍も増える傾向があります。
大切なのは「何通集めたか」ではなく、次の点です。
亡くなった方の出生から死亡までの記録が、途中で途切れることなく確認できるか
5通で終わる方もいれば、10通以上必要になる方もいます。
最初から必要通数を正確に予測するのは難しいため、現在の戸籍から順番にさかのぼって確認します。
④ 集めるのにどれくらい時間がかかる?
戸籍集めにかかる期間は、戸籍の数や取得方法によって異なります。
同じ市区町村で戸籍がそろう場合は、比較的短期間で集められることもあります。
一方で、次のような場合は時間がかかります。
- 本籍地を何度も変更している
- 複数の市区町村へ郵送請求する
- 古い戸籍の確認が必要になる
- 取得した戸籍から、さらに前の戸籍が見つかる
- 役所から追加書類を求められる
相続手続き全体を遅らせないためにも、戸籍集めは早めに始めることをおすすめします。
戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍の違い
戸籍を集めていると、「戸籍謄本」「除籍謄本」「改製原戸籍」など、似たような名称の書類が出てきます。
それぞれの違いを整理しておきましょう。

⑤ 戸籍謄本と戸籍抄本の違いは?
戸籍謄本には、その戸籍に記載されている全員の事項が載っています。
一方、戸籍抄本には、請求した一人の事項だけが載っています。 相続手続きでは、家族関係を全体として確認する必要があるため、戸籍謄本を求められることが多くなります。
⑥ 除籍謄本って何ですか?
婚姻、死亡、転籍などによって戸籍に在籍していた人が全員いなくなると、その戸籍は閉じられます。
この閉じられた戸籍の写しが除籍謄本です。
婚姻や死亡が一度あっただけで、必ず戸籍全体が除籍になるわけではありません。
その戸籍から全員がいなくなったときに、除籍になります。
⑦ 改製原戸籍って何ですか?
戸籍制度や戸籍の様式は、過去に何度か変更されています。
様式が変更されたときは、それまでの戸籍をもとに新しい戸籍が作られます。
ただし、以前の戸籍に書かれていた情報のすべてが、新しい戸籍へ移されるとは限りません。
そのため、出生から死亡までの身分関係を確認するには、改製前の古い戸籍である「改製原戸籍」が必要になることがあります。
戸籍集めでつまずきやすいポイント
⑧ 転籍していると、なぜ戸籍が増えるの?
転籍とは、本籍地を変更することです。
転籍すると、新しい本籍地で新しい戸籍が作られます。
ただし、以前の戸籍に記載されていたすべての情報が、新しい戸籍へ移されるとは限りません。
そのため、出生から死亡までの身分関係を確認するには、転籍前の戸籍も取得する必要があります。
転籍の回数が多いほど、取得する戸籍や請求先となる市区町村が増える可能性があります。
⑨ 戸籍だけで相続人は分かるの?
戸籍は、家族関係や法定相続人になる可能性がある人を確認するための基本資料です。
ただし、戸籍を1通取得するだけで相続人が自動的に分かるわけではありません。
出生から死亡までの戸籍を読み解き、婚姻、離婚、養子縁組、認知、死亡などの記録をつなげて確認する必要があります。
また、相続放棄の有無など、戸籍だけでは確認できない事項もあります。
したがって、戸籍は相続人確認の出発点ですが、戸籍だけですべての事情が分かるとは限りません。
⑩ 戸籍集めが大変なときはどうする?
次のような場合は、戸籍集めが難しくなりやすい傾向があります。
- 本籍地を何度も変更している
- 複数の市区町村への請求が必要
- 手書きの古い戸籍が読めない
- どの戸籍から次の本籍地を確認すればよいか分からない
- 出生から死亡までつながっているか判断できない
- 兄弟姉妹や代襲相続人の戸籍まで必要になる
途中までご自身で集めてみたものの、分からなくなったという場合も、そこから専門家へ相談できます。
集めた戸籍を無駄にしないためにも、取得済みの書類はまとめて保管しておきましょう。
相続戸籍の最終チェックポイント
戸籍を集め終えたら、次の項目を確認します。

まとめ:戸籍集めは「通数」より「つながり」が大切です
相続の戸籍集めでは、次の順番を押さえておきましょう。
- 死亡の記載がある戸籍を取得する
- 一つ前の戸籍を確認する
- 出生時の戸籍までさかのぼる
- 戸籍のつながりに抜けがないか確認する
- 相続人となる方の戸籍などを取得する
戸籍集めが大変に感じるのは、「何を、どこまで集めれば終わるのか」が分かりにくいためです。
しかし、現在の戸籍から一つずつ前へさかのぼり、出生から死亡までの記録をつなげていけば、戸籍収集の全体像が見えてきます。
戸籍集めは、銀行口座の相続手続き、遺産分割協議、相続登記などを進めるための大切な出発点です。
ご自身で集めることが難しい場合や、相続人の確認に不安がある場合は、無理に一人で抱え込まず、早めに専門家へ相談することも一つの方法です。
戸籍集めで迷ったときは、まずはお気軽にご相談ください。



