【相続戸籍⑨】戸籍だけで相続人は分かるの?

相続手続きでは、よく「亡くなった人の戸籍を集めてください」と言われます。
でも、いざ戸籍を集め始めると、こんな疑問が出てきます。
「戸籍を見れば、相続人はすぐ分かるの?」
「戸籍を全部集めたら、それで終わりなの?」
「相続人を確定するって、どういうこと?」
戸籍は、相続人を確認するための大切な資料です。
ただし、戸籍を1通見ただけで、相続人がすぐ分かるとは限りません。
この記事では、相続で戸籍を集める理由と、そこから相続人を確定していく考え方を、できるだけ分かりやすく説明します。
結論
戸籍は、相続人を確認するための基本資料です。
ただし、戸籍を「持っているだけ」では不十分です。
大切なのは、亡くなった方の戸籍を過去までたどり、家族関係をつなげて確認することです。
つまり、相続では、「戸籍を集める」だけではなく、「戸籍を読んで、相続人を確定する」ことが必要になります。
なぜそうなるの?

相続では、誰が相続人になるのかを正確に確認する必要があります。
なぜなら、相続人が一人でも抜けていると、その後の手続きに影響が出るからです。
たとえば、預貯金の解約や不動産の名義変更、遺産分けの話し合いでは、相続人全員の確認が必要になることがあります。
そのため、現在の戸籍だけではなく、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍をたどって、家族関係を確認していきます。
現在の戸籍には、今の情報は載っていても、昔の結婚、離婚、子どもの情報、転籍前の情報などがすべて分かるとは限りません。
だからこそ、過去の戸籍まで確認する必要があるのです。
詳しく解説
戸籍は、家族関係を確認するための記録です。
相続では、亡くなった方に配偶者がいるか、子どもがいるか、子どもが先に亡くなっていないかなどを確認します。
子どもがいる場合は、その子どもが相続人になるのが基本です。
このとき、中心になるのは、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍です。
亡くなった方の戸籍を過去までたどることで、子どもが何人いるのかを確認していきます。
一方で、子どもについては、通常、その子どもの戸籍を出生から現在まで全部たどるわけではありません。
多くの場合は、現在の戸籍などで、その子どもが存命であることを確認します。
ただし、その子どもが亡くなった方より先に亡くなっている場合は注意が必要です。
この場合、孫が相続人になることがあります。
そのため、先に亡くなっている子どもについては、孫がいるかどうかを確認するために、その子どもの戸籍もたどる必要が出てきます。
また、亡くなった方に子どもがいない場合は、親や兄弟姉妹が関係してくることがあります。
このように、相続人は家族の状況によって変わります。そのため、戸籍を一部だけ見て判断するのではなく、まずは亡くなった方の人生を戸籍でたどり、必要に応じて関係する家族の戸籍も確認していくことが大切です。

よくある勘違い

よくある勘違いは、「今の戸籍を取れば、相続人は全部分かる」というものです。
現在の戸籍だけでは、過去の情報が十分に分からないことがあります。
たとえば、転籍している場合、前の本籍地で作られていた戸籍を確認しないと、昔の家族関係が分からないことがあります。
また、戸籍の様式が変わっている場合は、改製原戸籍という昔の戸籍記録を確認することがあります。
さらに、家族の中で「相続人はこの人たちだけだろう」と思っていても、戸籍を確認すると、思っていた家族関係と違うことが分かる場合もあります。
相続では、記憶や思い込みだけで判断せず、戸籍で確認することが大切です。
実務上のポイント
相続で戸籍を集めるときは、まず亡くなった方の最後の戸籍から確認することが多いです。
そこから、過去の戸籍へさかのぼっていきます。
途中で転籍していたり、戸籍の様式が変わっていたりすると、別の戸籍を追加で取る必要があります。
戸籍が何通も出てくると、最初は驚くかもしれません。
でも、それは珍しいことではありません。
大切なのは、戸籍が途中で抜けていないか、家族関係がきちんとつながっているかを確認することです。
戸籍を集めたあとに、相続人の一覧や相続関係を整理しておくと、その後の手続きが進めやすくなります。
まとめ
戸籍は、相続人を確認するための大切な資料です。
ただし、戸籍を1通取ればすぐに相続人が分かる、というものではありません。
相続では、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍をたどり、家族関係を確認していく必要があります。
そして、その確認をもとに、誰が相続人になるのかを整理していきます。
まずは、現在の戸籍だけで判断せず、亡くなった方の戸籍を過去までつなげて集めることから始めましょう。

戸籍集めで迷ったときは、まずはお気軽にご相談ください。


