【相続手続⑤】凍結された口座からお金を引き出せるの?

家族が亡くなったあと、「銀行口座のお金を引き出したい」と思う方は少なくありません。
ところが、銀行へ行くと、「口座が凍結されています」と言われることがあります。
すると、
「生活費はどうするの?」
「葬儀代を払ったのにどうなるの?」
「もう一切お金を下ろせないの?」
と不安になる方も多いでしょう。
この記事では、亡くなった方の銀行口座がなぜ凍結されるのか、そして凍結された後でもお金を引き出せるのかについて、分かりやすく説明します。
結論
亡くなった方の口座は、銀行が死亡を知ると凍結されます。
しかし、凍結された後でも、一定の手続きを行えばお金を引き出すことは可能です。
また、状況によっては、遺産分割が終わる前でも一部のお金を引き出せる制度があります。
なぜそうなるの?

銀行口座は、亡くなった方の財産の一部です。
もし銀行が自由に払い戻しを認めてしまうと、一部の相続人だけがお金を引き出してしまう可能性があります。
すると、
「勝手に使われた」
「自分は何も受け取っていない」
といったトラブルにつながることがあります。
そのため銀行は、亡くなったことを確認すると、口座を一旦止めて相続人全員の確認ができるまで払い戻しを制限します。 これは財産を守るための仕組みです。
詳しく解説
口座が凍結されるとどうなる?
基本的には、・預金の引き出し・振込・口座解約などができなくなります。
一方で、凍結される前に引き出したお金が自動的に無効になるわけではありません。
ただし、後で相続人同士の話し合いの対象になることがあります。
凍結後でもお金を引き出せる場合がある
以前は、遺産分割が終わるまでお金を引き出せないケースが多くありました。
しかし現在は、相続人が生活費や葬儀費用などに困らないよう、一部の預金を払い戻せる制度があります。
細かな計算方法はありますが、
「遺産分割が終わるまで一切お金を動かせない」
というわけではありません。
また、相続人全員で話し合いがまとまっている場合は、銀行所定の手続きを行うことで払い戻しを受けられることもあります。

よくある勘違い
「銀行に知らせなければ大丈夫」と思う方もいます。
しかし、後になって相続手続きをすると、いつ、誰が、いくら引き出したのかは記録で確認できます。
そのため、他の相続人に説明できない使い方をすると、後でトラブルになることがあります。
「通帳と印鑑があれば自由に下ろせる」
これも誤解です。
仮に引き出せたとしても、そのお金は相続財産として扱われることがあります。
自分のお金になったわけではありません。
実務上のポイント
家族が亡くなったら、まずは銀行口座がどこにあるのか確認しましょう。
そのうえで、・通帳・キャッシュカード・銀行名を整理しておくことが大切です。
また、葬儀費用や当面の生活費が必要な場合は、早めに銀行へ相談することをおすすめします。
後になって慌てるよりも、状況を確認しながら進めた方がスムーズです。
まとめ
亡くなった方の銀行口座は、銀行が死亡を知ると凍結されます。
これは相続人全員の権利を守るための仕組みです。
ただし、凍結されたからといって、二度とお金を引き出せなくなるわけではありません。
必要な手続きを行えば払い戻しを受けることができますし、一定の場合には遺産分割前でも一部の預金を引き出せる制度があります。
まずは、
「どこの銀行に口座があるのか」
を確認し、通帳やキャッシュカードを整理するところから始めましょう。

相続手続きは、何から始めればよいか迷いやすいものです。
戸籍集めや財産確認、今後の進め方で不安があるときは、ひとりで抱え込まず、お気軽にご相談ください。
状況をお聞きしながら、必要な手続きや進め方を一緒に整理いたします。




